2012年7月26日木曜日

韓国:適正人口へ向けての動き

_



結婚しなくなった理由を社会問題に還元しようとすると舌のような視点になる。
しかし、それはあくまで表面上の理屈付けのことに過ぎない。
韓国民族という遺伝子のなかで、増えすぎた人口を抑制しようとする生態的な動きがあるということである。
韓国人口はまずは4千万人に向けて歩みを進めていくことになるだろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2012/07/26 11:07
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/07/26/2012072601100.html

35-49歳未婚男性、20年で10倍に /ソウル

今年で会社員生活4年目になるユ・ソクポムさん(38)=ソウル市陽川区=はまだ結婚しておらず、周りからは「ノチョンガク」(結婚適齢期を過ぎた独身男性、の意味)と言われている。
ユンさんは
「長い間公務員試験の勉強をしており、34歳でようやく就職したため、まだ結婚資金がたまっていない。
一人暮らしも悪くないため、結婚に向けた心の準備ができていない」と語った。

ソウル市が25日に公表した報告書「統計で見るソウルの男性の暮らし」によると、ソウル市の35-49歳の未婚男性は、1990年の2万4239人から2010年には24万2590人と、20年間で約10倍に増えた。
10年の未婚率は20.1%となっている。

同年代の未婚女性は20年間で6.4倍に増え、10年は14万5218人となった。
未婚男性が未婚女性より急速に増えている理由について、韓国労働研究院のソン・ジェミン責任研究員は
「男性の間で、結婚資金が十分たまるまで結婚を先送りする傾向が強まったため」
と説明した。
アジア通貨危機以降、非正規雇用者が増えて貯金が難しくなった上、ソウルの住宅価格が上昇して結婚費用がはね上がったことも、男性に結婚をためらわせる原因だとしている。

専門家たちは、未婚者の急増はしばらく続くと見込んでいる。
高麗大学社会学科の金文朝(キム・ムンジョ)教授は
「女性が高学歴化し、これまで男性が独占していた専門性の高い職種にも進出するようになった。
女性の結婚相手に対する理想が高くなり、結婚できない男性が増えている」
と分析した。

結婚に対する男性の考え方が変わったことも、未婚率上昇の大きな原因だ。
「結婚は必ずすべき」と考えている男性は、06年は28.1%だったが、10年には20.7%に低下。
「してもいいし、しなくてもいい」との回答は29.8%に上っている。

未婚男性のうち52.4%は高卒だったが、未婚女性は61.0%が大卒以上だった。
未婚男性が自身の学歴に見合った女性とめぐり会い、結婚するのは今後も容易ではなさそうだ。

35-49歳の男性未婚率が20%に達している状況のため、将来的に生涯未婚率(50歳まで一度も結婚したことのない人の割合。
現在は2.2%)も大幅に上昇する見通しだ。
未婚率の急上昇は単身世帯の増加につながり、日本のように老後の貧困や孤独死の増加といった問題に直面する可能性も高まる。
ソウル市のパク・ヨンソプ情報化企画担当官は
「低所得・低学歴層で未婚者が増え、こうした人々が老後の生活に苦労する可能性が高い」
と指摘している。

一方、女性の未婚率上昇は、大学進学率の上昇で社会進出が活発になったこと、理想の結婚相手を見つけられないことなどが原因として挙げられる。
25-49歳のソウル市全体の未婚者は10年は158万6569人で、ここ20年間で2.3倍に増えた。
経済活動をせず、育児と家事に専念する男性は昨年は3万5000人と、ここ6年で2.2倍に増加した。
女性家族部(省に相当)青少年家族政策室のイ・ボクシル室長は
「女性の経済活動が活発になり、家にいて妻を手助けする夫が増えている」
と説明した。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/07/30 12:59
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/07/30/2012073001591.html

少子高齢化進むソウル
今年4-6月期のソウル市人口は1049万人
昨年1-3月期から5四半期連続で減少、高齢者人口は108万人に増加

ソウル市の人口が5四半期連続で減少した同市の今年4-6月期現在の登録人口は1049万8693人で、今年1-3月期の1051万9780人に比べ2万1081人(0.2%)減少したことが29日、分かった。

ソウル市は2011年に人口減少に転じた。
11年1-3月期に1058万1728人だった同市登録人口は4-6月期には1057万64人と1万1664人(0.11%)減り、7-9月期は1055万7498人で1万2566人(0.12%)減、10-12月期は1052万8774人で2万8724人(0.27%)減少した。
この減少傾向は今年に入ってからも続いており、1-3月期には8994人(0.09%)減っている。

保健社会研究院のイ・サムシク少子高齢化研究室長は
「未婚人口が増えたことや、ソウルに住む若い夫婦が生活費の高さなどを理由に郊外に転出、新生児数が減ったためと思われる。
40代後半から50代のベビーブーム世代が育児を終え、京畿道竜仁・盆唐・水枝など郊外の新都市に流出したのも、ソウルの人口減少の原因になっている」
と話している。

これに伴い、高齢化も進んでいる。
今年4-6月期現在で65歳以上の高齢者人口は108万3464人と全人口の10.32%を占め、今年1-3月期の107万1161人(10.18%)に比べ0.14%増えた。
市はすでに05年に高齢者人口比率が7.1%に達し「高齢化社会」に突入している。
65歳以上の人口が全人口に占める割合が7-14%の場合は「高齢化社会」、14-20%なら「高齢社会」に分類される。
ソウル市のファン・ジョンソン情報化企画団長は
「20年には生産年齢人口(15歳以上65歳未満)の5人が高齢者1人を、30年には3人が1人を扶養しなければならなくなる見通しだ」
と述べた。

一方、人口が最も多い区は松坡区で、68万9120人が居住していることが分かった。
次いで蘆原区(60万5162人)、江西区(57万4994人)の順となった。
中区は14万3957人と最も少なく、自治区間で最大4.8倍の差があった。
ソウル市の女性人口100人に対する男性人口は97.8人。
地域別に見ると中区乙支路洞が161.3人と最も多く、西大門区新村洞が81.9人で最も少なかった。


人口減はいいことである。
高齢化は堪えねばならない
むこう半世紀の課題は、いかに高齢化に耐えるかである。
それに合わせる形で国家を作っていかねばならないということである。
爆発的に増えた人口である。
減るのがあたりまえ。
減らさないと国土が生態的にもたない。
しかし、高齢化の問題は重たい。
重たくとも、人口は減らせねばならない。
高齢化よりも深刻に取り組まねばならぬ課題である。
日本と同じ道を韓国もたどっているということである。
つまり、それが自然の生態系の要求する事柄ということである。





【人口爆発から大飢餓へ】



__