●12日、英誌エコノミストが、中国の水不足解決について伝えた。写真は汚染が深刻な中国の川。
レコードチャイナ 配信日時:2013年10月13日 18時30分
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中国の水不足、「南水北調」だけでは解決できない―英誌
2013年10月12日、英誌エコノミストが、中国の水不足解決について述べた。
環球時報が伝えた。
中国南部は草木が茂り湖沼が多いものの、全人口の半分が暮らし農地も多い北部はまるで砂漠のようだ。
中国では今、水資源の不足を解決するため、500億ドル(約4兆9000億円)を投じ「南水北調」と呼ばれる南部の水を北部にひくプロジェクトが行われている。
国際的な水不足の定義では、1人あたり年間使用量が1000立方メートル以下となっているが、中国北部の1人あたりの数値はこの5分の1にも及ばない。
水源が消失しつつあることで、水不足の状況は悪化の一途をたどっている。
1950年代、中国には流域面積100平方キロメートル以上の河川が5万本もあったが、現在は2万3000本にまで減少している。
2万7000本の川が消滅したのは、主に農工業による土地の乱用が原因だ。
中国は南水北調以外にもさまざまな対策をとる必要がある。
南水北調は、巨大なコストがかかるうえに、修復不可能な環境破壊をもたらす。
ダム建設や河川を分岐させることでは供給を解決することしかできない。
中国政府は需要の問題にもっと注目すべきだろう。
水の浪費を減らし、限りある水源の供給をより有効に利用するのだ。
中国の大多数の都市は水道料金が欧州の10分の1と安く、この間違った価格設定が水の浪費につながるのだ。
工業用水は再利用が少な過ぎるし、
農業も浪費が多過ぎる。
水道料金の値上げは農業や工場生産のコストを上昇させるだろうが、巨額を投じる全国規模のプロジェクトよりは安上がりだ。
また、中国は水不足問題を念頭に置いたうえで新たに発展計画を制定すべきである。
中国はゴビ砂漠に人口100万人の大都市を建設しているが、あまり意味がない。
政府は水資源の乏しい地区で水の需要を刺激することはやめるべきだ。
さらに、水資源を汚染した者も罰するべきだ。
国土資源部によると、中国北部の地下水源の半分は汚染が深刻で、飲用はもちろん風呂にも適さず、ある水源は有毒物質が多過ぎて農業灌漑にすら使用できなくなっている。
汚染を減らすことは、中国国民の健康レベルを引き上げるだけでなく、何基ものダムに匹敵する好ましい効果をもたらすことになる。
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【人口爆発から大飢餓へ】
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