2013年10月8日火曜日

激甚台風中国に上陸 70万人超が避難:インドではサイクロン55万人避難

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●中国東部・浙江(Zhejiang)省温嶺(Wenling)で、台風23号(アジア名:フィートウ、Fitow)の接近に伴い高波が押し寄せる堤防沿いを走る警備隊員ら(2013年10月6日撮影)。(c)AFP

AFP BBnews 2013年10月07日 11:14 発信地:北京/中国
http://www.afpbb.com/articles/-/3000948

台風23号、中国東部に上陸 70万人超が避難

【10月7日 AFP】
 台風23号(アジア名:フィートウ、Fitow)は7日、中国東部沿岸に上陸した。
 同国ではこの台風によりこれまで70万人以上が避難を余儀なくされており、気象当局は6日、警戒レベルを最大に引き上げている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、台風23号は7日早朝、最大風速41メートルの勢力で福建(Fujian)省に上陸。
 周辺地域に豪雨をもたらし、広い範囲で停電が発生した。
 浙江(Zhejiang)省で57万4000人が、福建省では17万7000人が避難を強いられているという。

 気象当局によると、台風23号は今後、北西に向かうと予測されるが、急速に勢力を弱める見込みだ。

(c)AFP


 ニューオーリンズを水没させたのが「ハリケーン・カトリーナ」。
 死亡・行方不明合わせて2,500人。
 激甚気象が端的に現れたものである。
 今後もこのような激甚台風の襲来が予想されていた。
 おそらく台風23号も激甚台風であろう。

Wikipedia ハリケーン・カトリーナ

 ハリケーン・カトリーナ (Hurricane Katrina) は、2005年8月末にアメリカ合衆国南東部を襲った大型のハリケーンである。
 ハリケーンの強さを表すシンプソン・スケールで、最大時で最高のカテゴリー5、ルイジアナ州上陸時でカテゴリー3である。 '

    2005年8月23日、バハマ南東で熱帯低気圧が発生。小アンティル諸島方面から西進してきた10番目の熱帯低気圧の残骸と合体し、12番目の熱帯低気圧となる。
    8月24日朝、11番目の熱帯性暴風となり、「カトリーナ」と名付けられる(日本流に言うと「台風11号」に相当する)。
    8月25日、ハリケーンとなりフロリダ半島に上陸。その後、いったんメキシコ湾に抜ける。フロリダでの死者7名。
    8月28日、ブッシュ大統領はルイジアナ州に非常事態宣言、ニューオーリンズ市は48万人の市民に避難命令を発令。
    8月29日、ルイジアナ州に再上陸。その後、勢力を落としながら北上。当初、死者は少なくとも55名と報道。
    8月30日、ミシシッピ州の東部を通過中に熱帯性暴風になる。ニューオーリンズの8割が水没したとの報道。
    8月31日、大統領が休暇を切り上げワシントンに戻る。カトリーナはカナダ南東部に達し、前線の一部となる。


●.8月31日、水没したニューオーリンズ市。エアフォースワンから撮影。

    9月2日、ルイジアナ州ニューオーリンズに、州兵1,200人が到着。食料・水・医薬品等の救援物資も到着。ブッシュ大統領がルイジアナ州、ミシシッピ州、アラバマ州を視察。アメリカ合衆国議会では復旧対策費として105億ドルの緊急補正予算が成立。
    9月3日、スーパードーム等の避難所に避難していた住民約2万人の周辺地域への脱出が完了。死者は数千人に上ると政府高官が認める。大統領は被災地に兵士7,200人の派遣を命令。
    9月4日、犠牲者の遺体の捜索、収容が始まる。復旧作業中の作業員9人が銃撃され、警察は容疑者5人を射殺。ライス国務長官、ラムズフェルド国防長官が被災地を訪問。
    9月5日、冠水したニューオーリンズ市の排水作業が本格化。被害の軽い地域の住民が一時帰宅。大統領が被災地を再度訪問。災害救助にあたる米軍の数が5万人を超える。
    9月7日、避難せずにニューオーリンズ市内に残る約1万人の住人に対して、強制的に退去させると発表。
    9月8日、被災地の復旧費用を盛り込んだ総額518億ドルの追加補正予算が成立。


 カリブ海沿岸、米南部などを中心に被害があり、フロリダ州などで死者が出たが、再上陸後のミシシッピ州、ルイジアナ州での被害が大きい。
 ミシシッピ州ではガルフポート、ビロクシといった湾岸都市、ルイジアナ州ではポンチャートレイン湖に面するニューオーリンズが壊滅的な被害を受けた。

 ニューオーリンズでは湖及び工業水路の複数個所で堤防が決壊し、その結果、市内の陸上面積の8割が水没した。
上陸前から避難命令が出ていたにもかかわらず、死者は防げず、確認された死者は9月1日段階で数百人を超えた。
 この中には避難命令を受けた老人ホームの職員が真っ先に逃げ出したために自力で避難できなかった高齢者も少なからず含まれている。またヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch/世界第2の規模の人権NGO)の発表によれば、ニューオーリンズの刑務所で看守不在のまま受刑者600人以上が水や食料も与えられず4日間放置され、受刑者517人が行方不明になった。

 罹災後、市の公共サービスは完全に麻痺し、市の完全封鎖を含む緊急事態宣言が出され、避難中の市民も他所に転出することが決まった。
 市内で最大の避難所ルイジアナ・スーパードームへの避難者はテキサス州アストロドームへ移転する。
 しかし行政が避難後の対応まで考慮していなかった影響で移転は全く進まず、しかも支援物資の不足により、高齢者などの衰弱死が相次いだ。
 たとえば避難命令の時点では、食料は避難者が持参するものとされていた。
 また、被災者名簿の作成が追いつかず新たな避難先に移転した際、家族と離れ離れになる被災者が続出している。
 市内の各地では廃墟のような街並みが広がり、遺体が水面を流れているといった光景が広がった。

 避難命令があったものの、移動手段をもたない低所得者が取り残され、市内の食料品店などで略奪行為が続発した他、放火と見られる火災も起きている。
 2日現在でも避難者の移転作業が続いているが、略奪等により作業が妨げられていると市警察当局は非難している。
 市内では他にもレイプ、救援車両・医薬品輸送車への襲撃なども行われており、市内は無法地帯と化しているとの情報も流れた。
 そのため、州兵が現地に派遣され治安維持に当たった。

 約2万8,500人が避難しているヒューストンのアストロドーム球場では、感染性胃腸炎が集団発生するといった新たな被害が発生した。
 罹災から1週間以上が経過した7日までに感染症で150人が隔離された。
 また、テキサス州やミシシッピ州に移送された4人がビブリオ・バルニフィカスという細菌に感染し死亡した。

 救助活動は過酷で、任務にあたった警察官、州兵の中から、逃亡や自殺者が出た。

 
 激甚化した気象状況のなかでは、荒れ狂う台風、突破的に発生する竜巻、灼熱の夏、驚くべく積雪量を]観測する冬など、なんでもありが続く。

中国に続いて、今度はインド。


CNN ニュース 2013.10.13 Sun posted at 14:00 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35038460.html

インドに巨大サイクロン上陸、死者も 50万人避難

 インド東部ブバネシュワル(CNN) インド東部のベンガル湾沿岸に12日、14年ぶりの規模となる巨大サイクロン「ファイリン」が上陸した。倒れた木の下敷きになるなどして死者が出たとの情報もある。

サイクロンは同日午後9時ごろ、オリッサ州東部に上陸した。上陸時の風速は約63メートル。近隣の街では停電が発生。
 樹木も倒れ、建物の屋根が飛ばされたり窓が割れたりする被害が出た。

 同州の災害対策当局者は13日、少なくとも6人が死亡したと発表した。
 インドの放送局は地元警察の話として7人が死亡したと伝えている。

 また別の当局者によると、ガンジャム地区の被害が最も大きく、被害の全容はまだ掴めていない。
 消防当局や国の救援チームなどが夜を徹して救助に当たっているという。

 海岸から約50キロ離れた州都ブバネシュワルでは11日からの雨量が200ミリを超え、10月の平均降水量の165ミリを上回った。
 気象当局は、泥壁と竹でできた民家や老朽化したビルに甚大な被害が出る恐れがあると警告した。

 1999年10月にオリッサ州に上陸したサイクロンでは1万人以上の死者が出た。
 悲劇を繰り返すまいとする州当局は犠牲者ゼロを目標に、強制措置も辞さない構えで避難命令を出した。

 インド災害対策当局の責任者によると、同州では沿岸部の低地に住む住民ら50万人以上が徒歩や自転車で避難し、学校や政府機関などに設けた約250カ所の避難所に収容された。



2013/10/13 10:52   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013101301001215.html

インド、サイクロン死者7人に 犠牲者拡大の恐れ

 【ニューデリー共同】インド東部の沿岸に上陸した大型サイクロンによる被害は13日も拡大し、地元メディアは暴風雨による死者が7人、行方不明者18人。
 避難した住民は55万人になったと報じた。
 犠牲者はさらに増える恐れがある。

 AP通信によると、衛星写真で確認されたサイクロンは、フランス全土を覆うほどの規模。
 1万人以上が犠牲となった1999年の超大型サイクロン以来となる甚大な被害が懸念されている。

 地元当局は、大規模な住民の避難により、人的被害は最小限に抑えられたとみているが、住宅や電気・通信インフラ、農作物が甚大な被害を受けた。


 そして日本にも。


msn ニュース 2013.10.16 21:25
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131016/dst13101621270043-n1.htm

【台風26号】
気象条件・島の地質・深夜の急接近…伊豆大島、重なった悪条件

●台風26号の影響で大きな被害が出た伊豆大島。山肌があらわになった=16日、東京都大島町(本社チャーターヘリから、内藤博撮影)

 関東に接近する台風としては「この10年で最強」とされる台風26号。
 東海から東北までの広範囲に被害を及ぼしたが、特に東京・伊豆大島では観測史上最多の記録的な大雨となり、多数の死者、行方不明者を出した。
 なぜ、伊豆大島に被害が集中したのか。

■進路と前線と転向点

 気象庁によると、伊豆諸島の大雨の要因は、台風26号の進路に島がぶつかったことに加え、26号の接近に伴ってできた前線が、15日夜から16日未明にかけ、伊豆大島から房総半島に停滞したことにある。

 前線は南から吹き込む暖かく湿った空気と陸側の冷たい空気がぶつかって形成される。
 今回は台風が暖かく湿った風をもたらしたが、この風の勢力が強く広範囲だったため積乱雲が発達、激しい雨を降らせやすい「明瞭な前線」(気象庁担当者)になった。

 さらに伊豆大島の南海上は、それまで台風が進んできた進路を北西から北東に変える「転向点」にあたった。
 転向点付近では台風が速度を落とすため雨雲がとどまりやすい。
 今年9月の台風18号や平成23年の紀伊半島豪雨も、台風の転向点付近で雨雲が長くとどまったことが被害を拡大させた。

 気象庁の松本積(つもる)予報官(55)は
 「伊豆大島は周囲が海で遮るものがなかった分、本州よりも発達した雨雲の影響を受けやすかった」
と話す。

■積み重なった火山灰

 大雨は島内に巨大な土石流を発生させ、西部沿岸部を中心に大きな被害をもたらした。独立行政法人土木研究所(茨城県つくば市)の石塚忠範(ただのり)上席研究員(50)は「24時間で800ミリを超える雨が降れば、どこで土砂崩れが起きてもおかしくない」とした上で、「被害拡大には伊豆大島特有の地質が影響した可能性もある」と指摘する。

 火山である三原山によって作られた伊豆大島の地層は、過去の噴火で発生した溶岩流や火山灰が積み重なってできている。こうした場所には、噴火時の状況によって水を通しやすい地層や、通しにくい地層ができることがあり、この地層の境目では土砂崩れが起きやすい。崩れた土砂が川などに流れ込み、水と一緒に下っていくと土石流になる。

 「昨年7月の九州北部豪雨の際にも、三原山と同じ火山の阿蘇山(熊本県)の斜面で土砂崩れが発生していた」と石塚氏。「今回も報道の映像で見る限りでは、火山周辺特有の現象が生まれていた可能性がある」と話した。

■「指示」ためらわせた暗闇

 伊豆大島の大島町は台風26号が襲来しても住民に避難勧告や避難指示は出さず、防災無線での注意にとどめた。
 行政対応も被害を拡大させた可能性がある。

 勧告や指示は、災害時や災害発生の可能性がある場合、安全な場所への避難や屋内待避を求める措置で自治体の首長が発令する。

 町によると、雨が強くなり始めた15日深夜、勧告や指示を出すか検討したが見送った。
 理由について川島理史(まさふみ)町長(61)は
 「激しい風雨であり、深夜の1時や2時に勧告すれば、被害者を増やす恐れがあると考えた」
と説明した。
 町は16日午前3時半ごろ、防災無線で
 「沢が氾濫しているので、注意を願います」
と呼びかけるにとどめた。

 課題が残った夜間の避難誘導。
 群馬大の片田敏孝教授(52)=防災学=は
 「10年に1度の規模の台風であることは気象庁も事前に周知を図っており、夜にかけて状況が悪くなることは予想できた」
と指摘。
 「夜間は二次被害の危険性も高まり、街灯もない地域での避難誘導は困難さを増す。
 雨が激しくなって発令の検討を始めるのでは遅く、台風が本格襲来する前に早めに避難勧告を出すべきだった」
としている。


 さらには、フィリッピンへ。


jiji.com 2013/11/08-21:45
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013110801051

今年最強の台風がフィリピン上陸=3人死亡、75万人避難

8日、台風30号が直撃したフィリピンの中部レガスピの岸壁近くを歩く住民(AFP=時事)

 【マニラ時事】今年発生した台風の中で最も勢力が強い台風30号が8日、フィリピンを直撃し、国家災害対策本部によると、これまでに3人が死亡、約75万人が避難した。

 日本の気象庁によると、台風30号は中心付近の最大風速が55メートル、最大瞬間風速は75メートルで、中部サマール島やレイテ島を通過し、西に向かって進んでいる。
 地元メディアによれば、中部セブ州の北端で地滑りが発生したほか、被災地各地で停電となった。通信回線の断線などにより被害状況の確認が難航している。
 在フィリピン日本大使館によれば、これまでに日本人が被害に遭ったとの情報はないが、引き続き安否確認を進めている。



【超大型激甚台風30号(ハイエン)】



【人口爆発から大飢餓へ】



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